フランス生活での諸手続きは、
一筋縄ではいかないことが殆ど。
日本人の想像する「先進国」とは違う姿だ。
この表札事件は、フランス生活の諸々が
リアルに集約されてる出来事だと思うので(笑)
これから渡仏する方、
海外で暮らしてみようかなと思っている方、
ちょっと長い記事ですが
よかったら読んでみてください。
これまでの経緯は下記記事から読めます。
オーナーから聞いた話と違うってこと?
こんなの、パリでは日常茶飯事らしい。
パリ到着当初、
部屋のオーナー(イラン人女性)が
「管理人に言って、郵便受けやインターホンに
つけるネームプレート(表札)を
作ってもらってね。
あるいは紙で名前を貼っておけばいいわよ」
と、何度もいうので、
はいはいとその通りに実行、
紙に自分の名前を書いて貼り付けておいた。
1月初旬、アパルトマンの管理人は
クリスマスを含めた1ヶ月のバカンス中で、
代理の人がきていました。
で、オーナーは既に依頼したと仰いましたが
一向にネームプレートはつかないまま…。
しばらくすると、本来の管理人が戻ってきた。
私は12月からこの部屋を借りて
家賃を払っていたので
「私宛に郵便が来たら受け取っておいて
くれないか」と事前にオーナーに頼んで、
不動産屋の事務の方に了承を得ていたのですが、
結局受け取っておいてはくれませんでしたね…。
代理の管理人への申し送りもない様子。
そもそも郵便の件が対応不可なら、
そうはっきり言ってくれればいいんだけどな。
シンプルにね。
代理の管理人との意思疎通に、さんざん苦労する。
代理の管理人は、私がオーナーに言われて貼った
郵便受けの名前の紙を毎日はがすので
「大事な郵便物を急ぎで待ってるから、
とりあえず今は剥がさないで」
と頼んでみる。
日本からの荷物と在許可証に関する郵便を
待っていたからだ。
結構ゆゆしき問題なんですけど。
紙をはがしにくいように
がっちり粘着テープで貼付けてやったり、
油性マジックで書いたり、
めんどくさいようにいろいろやってあげました。
でも真面目に几帳面に、毎回はがしてくる。
攻防が繰り返される…。
どうやらこの管理人はポルトガル人女性で、
英語は通じない。
彼女のフランス語は訛りがひどくて聴取困難、
こちらも日本人発音の初心者フラ語だし、
やりとりがなかなか成立しない。
アパルトマンに表札が出ていないせいで、
実際に部屋にネットをひくときも、
カーテン修理のときも、
うちの来客はインターホンがつかえないので、
かなりの不便を強いられている。
引越し初期だから余計困る。
ここ1週間程は、紙をそのままにしておいて
くれてたんだけど、今朝はまた剥がしてあった。
ちょうど、本来の管理人と、
先日まで代理で来ていた管理人が
エントランスのところで立ち話をしていたので、
再度交渉してみる。
やっと本来の管理人と話し合いをする。
すると「紙で貼ってはダメ。この掲示板に
書いてある”MERCIER”というお店に電話して、
ネームプレートを作ってね。」
という話があった。
(何故、誰もそれを早く言わないんだ!?)
とにかく管理人たちの目の前ですぐ
MERCIERに電話をかけた。
しかし、仏語で何をどう依頼したらいいのか
そもそもわからない。四苦八苦していると
管理人が途中で電話を代わってくれて、
うちの建物のネームプレートの件だから、
英語で話してやってくれと言っている様子。
再度、電話を私に代わり、英語で話してみると
「電話じゃだめだから店にきて」とのこと。
どういうことなんだろうか…
本当にネームプレート作れるのか???
ちなみに、フランスの個人商店なんかは
2時間くらい昼休みをとることもあるそう。
念の為、MERCIEの今日の午後の営業時間を
確認した。店舗は12区にあるとのことで、
午後の営業開始時間にすぐ行くことにして、
電話を切った。
表札屋?MERCIERへ行く。
部屋に戻って地図で店の場所を調べ、
メトロを乗り継いで何とかお店に到着。
大通りから一本はいった、目立たない店構えで、
本当にここでいいのか不安になる…
恐る恐る入店すると、
先ほど電話で話したらしきおじさんがいた。
自分の名前と部屋番号を、紙に書いて渡す。
プラスチックのネームプレート2枚で、14.5€。
日本で買うより高い気がした。
でも店の値段表には確かにそう書いてある。
その場ですぐ名前を彫ってくれて、
ほんの1分で完成したのだった。
どうやらさっきの電話で、
管理人がどのサイズのプレートが要るのか等は
伝えておいてくれたようで、話は早かった。
待っている間に店内を見渡すと、
壁一面にいろんなタイプの郵便受けが
展示されていた。
さまざまなデザインの郵便受けや、
郵便受けのネームプレート「しか」
扱っていないような雰囲気だけど、
一体何のお店なんだろう。
これで食べていけるの?と
頭の中は疑問がいっぱい。
でも、私の他にも何人か客が来ては
いろいろ注文していく。
後で調べたら
カテゴリとしては「建材屋」とのこと。
国が違えばいろんな業態があるものです。
手持ちの現金が足りない!ATMを探して歩く。
管理人が「プレートの値段は高くない、
10€しないくらいよ」と言っていたので、
現金10€とカルトブルーだけで行った私。
しかし、支払いの際に
10€では足りないことがわかった。
(テキトーすぎるよ)
サムネイル写真にあるような、
ただのプラスチックの名札2枚に
名前や部屋番号が彫刻されているだけの
ネームプレートなんですけどね。
14€って高くないか?(二度目のぼやき)
カードで払おうとしたら、
何とこの店の支払いは現金のみだとのこと。
ああ、もう少しお金持ってくればよかった!
管理人の言った目安金額を信じた私が馬鹿だったのか…
仕方がないので、
ケスデパーニュ銀行のATMを探しに
一旦お店をでる。
道ゆく人に、この近辺にケスのATMがあるか
尋ねてみるが、近くにないと言いきる人もいたり、
一緒に探してくれる人もいたり…。
さんざんウロウロしたところ、
しばらくしてから何とかATM発見…
(この辺には無いよって断言した人いたけどね。
信じなくてよかった。)
やれやれと
いくばくかの現金を下ろしてお店に戻り、
無事にプレートを受け取った。
入居してから20日目の出来事でした。
でもほんと、こういうのが日常茶飯事。
パリに来てから一事が万事、こんなかんじ。
フランスでの手続き関係で、
一人の人に話を聞いたとしても、
それがその通りに最後まで進むってことは
まず無いらしい。
そして、みんなそれぞれ違うことを言うのが
フランス流らしい。
ちょっとずつ、日本とは違うことを理解しはじめた…。
さあ、次は、
アパルトマンのインターホンのデジコード
(小さい電光掲示板になってる)に、
私の名前を出してもらおう。
いつになったらでるのかなーーー(疲れた)。
このままだと
宅急便とか書留とかが届かない生活に…困るよ!
滞在許可証手続きの召喚状が
まだ来ていないので、
ちょっとどきどきしている今日この頃です。
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