電子辞書のある生活。 (2022年追記あり)

Mac・スマホ・ガジェット
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パリカト春学期1回目の試験、終了しました。
普段から30分程の小テストはよくあるのですが
2時間もかかるテストは
1学期に3回だけ実施されます。
久々の「2時間集中」は疲れますね…
テスト終わったばかりなので
ちょっとその流れで、勉強ネタを。

国ごとに違う、辞書事情(2012)

こんな私でも、まじめに勉強するつもりで
文具や電子辞書など、学習関連のものは
念入りに準備して渡仏してきています。
そして意外に、そういう持ち物に関して
他国の学生の関心を集めることがあります。
その一つが電子辞書です。

フランス語の勉強を始めてから毎日、
電子辞書のお世話になっています。

これ、決して安くはないけれど
日本においては何か勉強しようとするなら
通常の選択肢に入るツールですよね。
渡仏するのに、仏和、和仏、仏英、英仏、英和、
和英辞書…と全て紙で持っていこうとすると
物凄い重量になりますし。

でも、フランスにきてみたら
世界的には全然事情が違ったのです。

(画像:Unsplashから)

まず言えるのは、電子辞書を持ってきているのは
アジア系ばっかり。といっても、
日本人、台湾人、韓国人、北朝鮮人くらい。
(パリカトには、2012年頃は中国人学生が
 殆どいなかったのですが、2014年になると
 徐々に増えてきました)

一方で、スリランカやベトナムからの生徒は
どちらかというと紙の辞書ユーザーで
電子辞書はあまり持ってきていないようです。

そして欧州系、南米系、中東系は、
電子辞書はほぼ持っていません。
そのうち各国の辞書事情を聞いてみたいところ。
中東系の、比較的裕福と思われる学生も
電子辞書を持っていなかったので
言語によってはそもそも
「フラ語対応の電子辞書が無い」ことだって
考えられます。
(確か彼らの母国語はクルド語だったけど)

パソコンはこれだけ普及して
世界の様々な言語に対応しているのにね…

電子辞書というものを開発したメーカーの存在。
そしてそれが成立するマーケット。
学習や調べものという行為について
快適性や利便性、内容の充実を追求する
民族性、国民性。
それが叶って、たまたま日本人の私が電子辞書を使えている…。

電子辞書は当たり前じゃなくて
すごくありがたいものなんだと思いました。

欧州、南米、中東の学生からは
電子辞書の使い勝手などについて
それぞれ一度は質問を受けている気がします。
彼らにとっては
「使ったことが無いから、どのくらい便利かは
 分からないが、もしもあったら
 とても便利そうなアイテム」というふうに
思ってくれているらしいです。

学校に来る時、
毎日重たい辞書を持ってこなくて済む…。
これだけでも、すごくありがたいです。
ほんとに助かってます。
電子辞書を開発してくれた人、
SEIKOのみなさま、
ありがとうございます。
(このブログ見にこないと思うけど…)

スマホアプリの辞書事情(2012)

ちなみに、スマホ普及に伴い
辞書アプリを使って授業を受けている学生も
いますが、まだまだその内容は薄いようで
成句や熟語の検索については
日本の電子辞書のレベルには
全く追いついていません。(2012年現在)

故に、例えば新聞記事の読解あたりになると
難しくなってしまうようで、
普段はスマホアプリの辞書を使っている
台湾人学生からも
授業中によく「これちょっと教えて!」なんて
単語や熟語の意味を聞かれるので
内容、スピード共に
2012年現在は絶対に電子辞書が勝っています。

日本の初心者が効率的にフラ語勉強するには
電子辞書があると便利。
そして、中級以上の内容を求めたくなった時
紙の仏仏辞書を買うことになるんじゃないでしょうか。

2022年追記。スマホアプリ辞書と電子辞書、メリットとデメリット

スマホアプリ辞書
だいぶ良くなってきましたね!
現在私は、iPhoneに「辞書by物書堂」という
アプリを入れて、
そこにプチロワ第4版のコンテンツを追加購入し、
外出時はこちらを使用しています。
(2021年に第5版も出ました)

使ってみた感想としては
内容的には紙のプチロワと同じ情報量で
画面も見やすいですし
成句や用例、検索履歴も確認できて悪くない。
(まだ使いこなしているわけではないですが…)

ひとつ差があるなと感じるのは、
スマホ画面をタップして
文字入力&検索するよりも、
電子辞書のキーボードの方が
物理的に大きく打ちやすいのでスピードで勝る
と言う点でしょうか。これは仕方ないけど。

あと、スマホのZOOMで話しながらだと
アプリ辞書は使いづらいなど、
自分がよく使用するシーンと端末の組合せ次第です。
(MacやPC端末でZOOMして、
 調べ物をスマホアプリでやるなら問題ないですが)

ちなみにZOOMで会話しながら
単語を調べる時でも、
私だとスマホアプリより電子辞書で打った方が
ずっと早いですけどね…。
個人的には、デスクでしっかり調べ物するなら
やっぱり電子辞書も欲しいところです。

そんなわけで、当面私は
電子辞書とスマホ辞書アプリを
ダブル使いしていきます。
そのくらいの投資をする価値はあるかと。

電子辞書、近々買い替えます!

2022年現在は、カシオとシャープが
フランス語対応の電子辞書を作っていますので
次はこの2社のいずれかで検討しています。

私が渡仏時に持参した電子辞書は
セイコー製でしたが、
残念ながら2015年3月でセイコーは
電子辞書ビジネスから撤退したそうで…
10年間本当にお世話になりました…

まだ使えますが
辞書自体のバージョンも古いので
そろそろかなと。

さらにリチウムイオン電池が
膨張していたのに気付いて慌てて取り出し
ACアダプタ稼働のみというのも少々不便です。

アダプタの差込口が危うくて、
時々電源が落ちるし…。
10年、よく頑張ってくれました。

セイコーのSR-S9003。渡仏直前に、その前に使っていた電子辞書のキーボードが壊れたため、買い替えたものでした。そもそもS9003はフランス語モデルではなく、英語学習重点モデルでして、フラ語辞書はSILUCA Redカードを追加で購入してました。そんな程度でも、初心者なら十分勉強できたものです。
このSDカードにはプチロワイヤル仏和の第3版、和仏は第2版が。コリンズの仏英と英仏。そしてブルーガイドのフランス語旅行会話や、プチロワイヤルの仏語例文検索もついてました。

自国で様々な製品を作ることができる技術、
国力がある。

もう一度言います、一旦海外に出てみれば
それは本当に感謝すべきことでした。

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