7月14日、革命記念日のパリ。

フランス社会・街並み・建築
この記事は約3分で読めます。

今年の7月14日、フランス革命記念日は
日曜日でした。

うちの部屋の前の道路は、
いつも朝から交通量が多く、結構うるさいのですが
今朝ばかりは、正月並みに静かでした。

シャンゼリゼでパレードもあって、
あちこちに交通規制がかかってる。
そもそも、この日は
商業施設も概ねお休みだし。
(この時期に旅行を計画している方は要注意)

革命記念日は、
フランスのTF1、FRANCE2という
国営放送チャンネル、
そしてBFM TVや、I TELEなどの
ニュース専門民間チャンネルも、
そろって朝から
シャンゼリゼ大通りの軍事パレード中継になる。

パレード中継で分かるフランスの国際事情

レポーターがウキウキした様子で
沿道の客にインタビューしてます。
「親子でいらしてるんですか〜?」
「何を見るのが楽しみ?」とか。

フランス…革命記念日中継には、力いれてます。

そしてシャンゼリゼ…華やかですが
これバリバリの「軍事パレード」なんですよね。

只、鼓笛隊がにぎやかに音楽を奏でている
パレードじゃないのだ。

中継中には、各部隊ごとの現在の役割や、
制服のデザインの由来なども語られ、
車両部隊ならば、何を輸送する部隊なのか、
飛行機が写れば、海外のどこで何をしているのか等、
いろいろ説明が入るので見応えはあります。

フランスと諸外国の現状が見えてくる。
自国の軍が今何をやってるのか
国民にも何となく伝わる。

今年は、マリ軍の部隊もパレードに加わってます。
と言っていたら、この日、マリで
フランス人捕虜の遺体発見のニュースもあったけど…。

各部隊が旗を掲げる

後ろの水色帽は、国連軍。
パンギムン国連事務総長も、オランド大統領の横で
観覧中でした。

フランス革命は、武力で王制を打ち倒した訳だけど
朝から4時間生中継、
複数のチャンネルで放映されるこのパレードは、
現在のフランスが
軍事大国だということを大いにアピールし、
フランス国民に自国軍の存在を
身近に感じさせているように感じます。

パレード以外のイベントも各所で開催

今日は、アンバリッド前の美しい広場で、
テロ訓練のデモンストレーションが行なわれ、
芝生の上で匍匐前進する部隊の様子が
実際に見物できる。

デモンストレーションの後は
訓練に使われた特殊車両に、
市民が実際にふれられるようになっていて、
家族連れからお年寄りまで沢山集まっていました。

エッフェル塔下ではコンサート開催

夕方からは、ヘリコプターの音が増えて、
夜のエッフェル塔花火イベントの中継準備が始まる。

シャンドマルス公園では
オペラやピアノのコンサートを開催。

今は夏至がすぎたばかりで
夜10時くらいまで明るいから、
花火が始まるのはなんと11時近くになってからです。

スタートから、30分以上は
ずっと打上げていたと思いますが、
花火は一発ずつあげるのではなく、
連発ものばかりで、とても華やか。
フランス国旗の三色の花火も上がっていた。

打ち上げ中は、
フレンチポップ、マイケルジャクソン、ビートルズ、
クイーン、プリンスなど、
国籍問わず様々なミュージシャンの曲が流れる…

革命のテーマ「自由、平等、博愛」のメッセージが
DJのつなぎの所々に入ってくる。

左側の、実際に花火が上がってる付近は、シャイヨー宮付近のはず…

フランスと徴兵制

花火もよかったのですが…、
今日はまた、昼間のパレードから考える事のほうが
多かったかも。

現在のフランスでは、徴兵制は廃止されているので
(それでも今の30代には徴兵経験者がいるみたい)
今日、パレードに出ているのは、みんな職業軍人です。

昔と違って、戦争技術が進み、
大量に兵士を集めて白兵戦準備という時代ではないが
それでもああして、税金で軍備を行なうことの意味を
国民に忘れられないように
手間隙かけてアピールを続けるフランス。

地続きで他国と戦ってきた国は、違います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました