先週、フランスでは、
La semaine du goût(味覚の1週間)が
開催されていました。
これはいわゆる食育のイベント。
政府主導で、
フランス全土で、
一斉に、行なわれています。
結構な規模ですね。
日本でも最近、
各小中学校で、独自に食育授業を取り入れたり
フレンチのシェフ、三國さんが食育の特別授業を
子供たちに向けて行なったりしていますが、
全国単位で、ここまで一斉にやっているイベントは
まだありません。
この La semaine du goût の内容は、
購買力のある大人だけを対象にしているのではなく
「子供達の食育の為に」という側面も大きいそう。
小学校等では、味覚週間に合わせた行事が
いろいろあるのだそうです。
私達のような大人の留学生だと
イベント自体に気付かない人も多いのですが、
食文化クラスで案内があり、知ることができました。
フランスでも、昔ながらの食文化が薄れつつある現状
最近は、フランスの子供達も
ファストフードやお菓子など
子供の味覚で食べやすいものばかりになっていて、
しっかりした大人の味覚が育っていない子が
増えているとか。
(確かに、味音痴のパリジャン、多いと思います!)
さらに家庭でも、
冷凍食品やレンジでチンする食事が増え、
フランスの伝統食を味わう機会が
少なくなっているのだとか。
日本と似た状況ですね。
UNESCOの世界無形文化遺産登録の中身は?
ちなみに…フランス料理が
ユネスコの文化遺産に登録されているのは、
rituel(儀式的)な文化を認められての事。
現代フランス料理の「質」云々というポイントで、
承認されている訳ではありません。
(私も勘違いしていたんですけどね…)
この現状をなんとかしよう、
ちゃんとフランスの食を、農業を、
食べて支えていこうと、
毎年秋に La semaine du goût を開催するように。
直接的な効果があるかは判りませんが、
とにかく「自国の食文化が危機的状況である」と、
警鐘をならす効果はありそうです。
La semaine du goût 街中の様子
街中にでてみると、商店街では
こんな横断幕が掲げられて、マルシェもでています。
チーズやハム、マカロン等、フランス産の食品のお店が。
普段から、うちの近所でも
毎週マルシェ(朝市)が開催されているので、
昨年の秋は、この時期の出店を
「あれ、臨時マルシェかな?」と
不思議に思っていた私。
農業大国といわれるフランスでも、
実はいろいろ問題が起きていました。
(食文化のクラスを受講して正解でした)
日本のことだけじゃなくて、他国のそういう問題も
調べてみるとなかなか興味深いし、
自分たちの国ばかりが問題抱えてる訳じゃないと
わかれば、考えの参考にもなるし、励まされます。
次回も、せっかく秋だし、
「食」について、ちょっと書いてみようと思います。
久々に、地元マルシェにも行ってみた
最近は、ごひいきのお肉屋さんや八百屋さんが
なんとなく決まってきて(15区は商店街が元気)
私も毎週はマルシェに行っていないのですが、
先日久しぶりに出かけてきました。
いつものマルシェだって、こんなに賑わっている。
農家さん、生産者さんから直接買うマルシェ。
そろそろ、一人暮らしの私でも、
クレメンタイン(みかん)1キロとか
買う季節です。
マルシェの横で、店主さんを待っているらしい
かわいい犬と車を発見。
なんだかうるうるした目で、誰かを待っている。
パリ近郊から来ているんだと思いますが…
こんな顔して待たれたら、可愛くて仕方ないだろうね。
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