私がパリで暮らしてみたいと思った最初のきっかけと、観光地以外も歩いて感じるパリの姿。

1月中旬のパリ フランス社会・街並み・建築
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パリは美しい都市です。20代後半の頃
イタリア〜スイス〜ドイツ〜フランスと
欧州を車で3週間ほど旅したことがあり、
長い旅の最後に辿り着いたのがこの街でした。

旅の間に様々な街や村を見ましたが
私にとっては何故か一番、
長居したくなったのがここ、パリだったのです。

当時フランス語も全く読めないまま、
若干道に迷いつつも、通りの名前が書かれた
紺色の看板を見ながら
絶対、もう一回ここに来る」と
不思議に心に湧き上がるものがありました。
でも勿論、パリだっていいところばかりではありません。

この記事では、街の実態を少し書いてみます。
旅行や留学で夢いっぱいに渡仏してくると
少しがっかりする人もいるそうで。
それも含めて、この街です。

信号は守らない。

パリの人たちは、信号が赤でも、
車が来なさそうな時はさっさと渡ってしまいます。
パリの赤信号で、ちゃんと立ち止まっている
人がいたら、それは日本人かもしれません…。

他の人と同じように渡っちゃった方が
地元の人っぽい感じに見えますけれど、
車やバイク、自転車が飛ばしてくることも
あるので、気をつけて。

危険な落とし物。

有名な話ですが、犬の落とし物が多い街、パリ。
1998年のサッカーフランスワールドカップの
際にも、世界中の観光客が来るのに
パリのイメージが悪くなるからと
街をきれいにするキャンペーンがあったほど。

そのおかげで多少はましになった時期も
ありましたが、今年来てみて、
また増えてるような気がします…

フランス人も、アレを踏んだ靴のままでは
家に入りたくないらしい。
各家の玄関にタワシみたいな靴拭きマットが
置いてあり、それで靴をごしごししてから
入室するようになっているところも見かけます。

うちのアパルトマンの場合、
エントランスに靴拭きマットがあって、
靴裏の汚れが気になる時はそこで綺麗にしてから
部屋にあがっています。
(私は幸いにもまだ踏んでませんが)

うちのフロアの2軒お隣は、更に気になるらしく
自分の部屋の前にも靴拭きマットを置いています。
(もしや既にお踏みになられたのか…)

私は、室内ではスリッパに履き替えていますし
時々エタノールで室内の床消毒をします。

歩きタバコ、ポイ捨て多し。

日本でも、歩きたばこをやめようという
キャンペーンをやっていますが、
こちらは全くそんな配慮はなく…、
混雑時でも歩きながら吸う人が多いですね。
むしろ屋内での喫煙が法律で禁じられている
ところもあり、余計外で吸うみたいです。

しかも、素敵な格好の女性でも、吸い殻を
その辺にポイポイ捨てて、危ないしマナー悪い。
たまに、キュウリくらいのごっつい太さの葉巻も
道端に捨てられています…。
パリ市も道路清掃を頑張っていますが
それでも吸い殻だらけです。

たまに、道端の自動清掃システム?が作動して
大量の水が側溝から吹き出し、
吸い殻をどこかに押し流しているのを
見かけることもあります。

結構な水量なので、浴びないように注意です。

1月中旬のパリ
ここはアンバリッド前の広場で、吸い殻やゴミが比較的少ないエリア。

物乞いが多い。怪しい署名活動やスリ、ひったくりが本当に多い。

パリには、物乞いのいない商店街は無いでしょう。
そして、駅やデパートやスーパー等の出入口でも
よく見かけます。

某カフェの紙コップを差し出す年配の太った女性。
犬や猫、あるいは病気で動かない子供を
冷たい地面に寝かせて物乞いをする中年男性。
昨日、ラファイエットの前で見ました。
道路に寝かせた子供の頭が、わざと人の歩く
スペースのすぐそばにされてて、胸が痛む。

この間、メトロ入り口の階段に座るおばあさんに
何か話しかけながら、ぱりっとしたスーツを来た
アフリカ系男性が、小銭を渡していました。
何を話しているのかは聞き取れなかったけど、
ちょっと楽しげに世間話でもするような雰囲気で。
不思議な共存社会。

それから、観光地の近くやセーヌ川沿いで
署名を集めているふりをして近寄ってくる人には
要注意!!!ティーンや子供もいますが
ほぼ全員プロのスリです。日中のメトロで
ティーンの女の子だけのグループに囲まれたら
これも全員スリ。鞄を抑えてすぐに逃げましょう。

1月中旬のパリ
ここはプチパレ。ルーブルなどのメジャーな美術館内にはスリがたくさん入り込んでると心得る。

妙に接近してきたら、怒鳴ってでも追い払います。
「まだ子供みたいだし…」なんて思ってると
すぐやられます。
あっという間にバッグのファスナーが開けられて
奥にいれてた財布やパスポートを取られたなんて
よく聞く話。
(ガイドさんによっては、そういうの殴ってでも逃げろと仰います。)

10年前にパリに来たときは
シャンゼリゼ大通りでバイクの引ったくりが
すごい勢いで逃げていくのも見ました。

その時は、私の旅仲間が、美術館に行った時に
デニムの後ろポケットに入れておいた財布を
抜かれてました。
(これは取られて当たり前。後ろポケットに財布、ダメ絶対!)

ほんとうに
その日のごはんに困る人達なんだろうかと思うと
複雑。

スリや空き巣、強盗の下調べに注意。

道を歩いていて、後ろが気になるときは
振り向いても別に失礼ではありません。
何だかおかしいと思ったら
ちゃんと自分の状況は自分自身で確認しましょう。

高そうな店の買い物袋を
しょっちゅう持ち帰る人は
泥棒に狙われやすくなります。

ブランドもののバッグなど、
金目のものをちらつかせて歩いている
ノーガードの観光客なんて、格好の餌食。

パリに留学で行くなら
もうホントに学生時代にもどったような
ラフな服装で歩いた方が安全。
アジア人は現金を持ってると思われていますから。

アジア系、余談。

今は中国人の爆買いがすごいです。
現在、フランスに来る外国人観光客の数で言うと
中国人が最多で、使うお金も一番多い。

15区あたりの地元では、
ブランドの紙袋を大量に持ち歩いている人なんて
あまり見かけないのですが、先日のソルドの際に
物凄く買い込んでる中国人を沢山見ました。
一昔前の日本人と同じ。

この間行ったラファイエットやプランタンの
店内にも、中国語と韓国語の
「ようこそ」表示がありましたが
日本語の表示は…あったかどうか??

今年、オペラ座近くの「OLD ENGLAND」が
閉店になり、その外壁に
「長らくのご愛顧ありがとうございました」と
日本語の案内板が大きく出ているのを見ました。
かつてここでは多くの日本人が買い物をしたのでしょう。

1月中旬のパリ
美しいモニュメント、見上げるときには周囲に気をつけて…写真撮影中は、荷物を狙われやすいので。

まとめ:パリの治安は悪いと覚悟する。

こんな感じで、住むと治安が悪い、汚い、
役所や郵便局の対応が最低と、専ら評判のパリ。
私はいつも大学生みたいな格好で過ごしています。
このブログを見て「パリ素敵生活」なんて
言ってくれる人もいますが
実態はそれなりに気をつけてないと
やっていけません。

むしろ毎日ストリートファイト気分。

華道の先生が、出発前に、こんな話をしてくれました。

「イタリアに住んでいる友人も、
 スリの被害に遭うことがあるんですって。
 ヨーロッパは、その日の食事にも困る人が
 街中に沢山いるってことよね。
 その友人が財布を盗られてしまった時
 くよくよしても仕方がないから…、

ああ、これで誰かが温かいスープでも飲めたかしら?それか、夕食にチーズでも買い足せたかな?それともあれじゃ少なすぎて、家族全員分には足りなかったかしら…

 って、思うようにしたんですって」

すごい、その発想。
勿論そんな目に遭わないのが一番ですが
危ない目に遭ってショックを受け、
勉強を続ける自信までなくしてしまう留学生が
いるのも事実です。
もしも何かあったとしても
私もそんな風に切り替えられたら…。

今パリにいる人。
これから留学しようとしている人。
諸々あっても、凹まずにやっていきましょう。

いろんな世界があるって体で知るのは
人生の財産にきっとなるから。

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