福島で被災した牛を、
生かし続ける活動をしている方達が居ます。
パリ国際農業見本市に再訪したのもあり
日本の農家さんはどうしているか
思いを馳せることが多い、今日この頃です。
さて前々回の記事、
ジロンドの畜産農家の話にもあったように、
今、フランスでは
牛の飼料である穀類価格の上昇で
経営が厳しくなっている農家が増えています。
農業大国と言われるフランスでも
牧草などの牛の餌を
自分のところでまかなえる農家ばかりでは
ありません。
フランス畜産農家の方々の意見としては、
「牛乳の販売価格の適正化をするべき」として
1リットルあたり約13サンチーム、
約16円の値上げを求めています。
スーパーで買う牛乳パック(1.5L)で
確か税込1.2〜1.4ユーロくらいだから、
(148円〜173円くらい)
そこに乗るとなると、少し目立つ数字か。
農家の人自身が
メディアのインタビューで
値上げを明確に語り、
記者もそのまま記事を締めくくる。
締め方のニュアンスが、どうも日本と違って、
報道の姿勢の違いが出ているように思う。
産業全体からみて、この値上げは必要、
という感じに聞こえるのだ。
今の日本では、値上げネタになると
「消費者の理解が得られないから難しい」と
わざわざキャスターが締めくくる事が多い気がする。
視聴者うけを気にしすぎて、
本来の報道機関として伝えるべき話が
どこかにすっ飛んでいるんじゃないだろうか。
値上げが実行されるかどうかは別として、
そもそもフランスでは
農家の人もはっきり主張する。
報道するメディアも
意見主張はするのが普通…という
社会環境なのかもしれない。
日本は長い長いデフレ続きの国。
物の値段が上がらないのは、
買う瞬間はありがたいかもしれませんが
そのままで産業構造が歪んでしまわないか
メディアであるなら
チェックして伝える姿勢も必要かと。
そんなことを考えながら今日も、
農業まつり50周年記念の
ショッピングエコバッグを持って、
地元農家さんが集まるマルシェに、
今週の食料品を買いにいくのだ。
今年は牛柄。2ユーロ也。
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