パリカトの8月夏期講座。

パリカト
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今日は雨の日曜。最高気温22度と
全く夏らしくない異常気象のパリです。
日本は相当暑いはず…半分こできたらいいのに。

さて、8月の夏期講習、初週が終わりました。
何と今回は同じクラスに日本人が7人もいるため
なるべく会話練習のペアにならないよう
日本人とは離れて座るようにしています。
(ただでさえ会話下手なので、
 自分を追い込んでみる)

8月講座も、国際色豊かでした。専攻もそれぞれ。

夏期講習というのは、
若い学生が多いもののようです。
一番若いのは「鋼の錬金術師」を読んでいる
18歳のブラジル少年
(ハガレン話で盛り上がりました)。
当然、サッカー大好き。
パリの無料ディスコも大好き。(そんなのあるんだ)

もう1人のブラジル人は、神父さん。
この人だけ、年齢高めかな。
勉強が大嫌いらしく、いつも授業に
文句言ってます。神父さんなのに(笑)

他には、台湾人のアニメーターらしき人。
それから写真家らしき人。
クルド人の考古学者さん。
(↑この方は語彙力も高く、動詞活用に強くて超優秀)

それから、
シリア人で9月から大学進学するという女学生
一人いるのですが、
彼女はずっとさぼりっぱなし。
7月講座も殆ど出席してこなかった。
シリアの状況もあり、気軽に「どうしたの」と
声をかける雰囲気になれず…。
ただ、ご家族にはフランス語話者がいるらしく
フランス語の「喋り」は流暢。
(シリアはフランス語を話す人が結構いる)

夏期講習は、春や秋のセメストルに比べると
ちょこちょこ休む人も多いので
いまいち全員の詳細を覚えきれていませんが、
今月の私のクラスは、不思議と
仏文学や美術、アート専攻の学生が多い模様。
フランス文学専攻は、日本人2人、韓国人2人
フランス美術史専攻の日本人も1人います。

おそらく一番優秀なのは、
韓国からの30代留学生。
自国で理系の大学院卒業後、
さらに文系学部に入り直して、
フランス文学の論文を書き終えてから
来仏しています(既にフラ語で論文書いてる)。
これからフランスで仏文学の博士課程に進む予定
とのこと。すごい。
この人は本当に、書く文章に無駄がなく、
私にとっては素晴らしいお手本です。

こんな感じでいろんな学生に出会いますが
みていると
ラテン語圏からの学生はたくさんしゃべるし
長文を書くけれど、文法ミスも多いし
文章がごちゃごちゃしている事が多いです。
でも、ミスにめげない。
それがラテン。それも凄いと思う。

パリカトのある教室からの眺め。夏はセーヌ川のカモメの声が聞こえてきます。

留学生のフランス語レベル

留学生のフランス語レベルの目安は、
大体下記の通り。

◾️基礎レベル
A1(超初級)
A2(初級。中1〜2レベル)

◾️中級レベル
B1(中〜高校英語程度)
B2(大学受験英語程度)

◾️上級レベル
C1〜(ここからは、専門的、学術的なレベル)

理系の大学院(建築、情報処理など)に行くなら
DELFの「B2」が必須レベルだそうです。
文系の大学院(仏文学など)なら
B2の一つ上級にあたる「C1」が必須。

不思議な話を聞きました。
大学院じゃなくて、まずフランスの「大学」に
行く場合にも、場合によっては
C1レベルのフランス語を求められる事も
あるとのこと(一応B2でまあOKなんだけど…)。
これは、大学で最初に広く一般教養を学ぶ際には
意外に幅広い語彙が求められるからだそうです。
(院で専門分野が決まっていれば、
 その関連語彙やトピックにさえ通じてれば
 何とかなるからってことか)

文系大学院の必須レベルがC1なのは当然ですが、
理系大学院は
特化された分野の事のみを学ぶため、
文法理解や語彙力のレベルにおいては
まあB2でいいってことみたい。
(もちろんC1あれば更に良いのでしょうが、
 専門の研究と、語学力UPのどちらに
 時間と労力を割くのかのバランスがある)

というわけで、8月講座では偶然にも
フランス文学や美術専攻、
つまり私にとってみれば「フランス語のプロ」
とも言える方々が沢山いて…
私もいい刺激をうけて
良い夏にしたいと思っています。

自分を元気付けるために…
マルシェで三色のばらがきれいだったので
夏の癒しに飾ってみました。

体操内村の個人総合金と、水泳団体の銀をかみしめつつ。

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