退去の日、シーツ類も全て洗濯を終えた折、
アパルトマンの管理人さんが
「洗剤とか、あまってたら頂戴!」というので
残りの洗剤を差し上げにいったら、
記念にと郵便受けの名札を外して、渡してくれた。
好奇心おう盛な、
独特の迫力のあるこの管理人さんとも
今日でおわかれだ。
なんだかんだで時間がなく、
あっという間に、退去の現状確認
L’état des lieux の時間になってしまった。
確認が全て終わってみて
京不動産のマダムの物件には二度と住まないし、
私は絶対に、京をオススメできないと強く思いました。
物凄くいい加減、かつ、マダムがとってもせこかった。
日本での賃貸退去時と同じように、
フランスでも、借りていた物件を退去する際には
現状確認があります。これが L’état des lieuxです。
どんなかんじで、手続きが進んだかというと…
部屋の状態、掃除の状況を確認する
約束の時間になると、
京不動産のオーナーマダムがやってきた。
まるで魔法使いのおばあさんのように、
指で埃がついていないかすーっと触ってみたり、
いろいろチェックをする。
水がちゃんと出るか、蛇口を全部あけて
水をだしたりと、もったいぶって確認。
(出てなかったら暮らせてないでしょ)
電気のメーターを確認し、数字を書き留めて
その場でマダム自身がEDFに退去連絡の電話をした。
マダムは、私の退去後も
電気を止めずにおきたいらしく
その事を電話口でくどくどと頼んでいる。
それから、折りたたみベッドを上げて、
ベッド下に入居時から置いてあった衣装袋を
使わなかったのか?と私にきいた。
「ベッド下に埃があるから、掃除婦を呼ばなきゃ!」
とマダムはわざとらしく言った。
そこは元々埃だらけで、入居時にも確認していない。
私は最初から使いたくなかったら
その衣装袋はほったらかしだったんだけど。
というか結局、室内清掃に関しては
そのベッド下しか文句の言いようがない状態だった
ので、ようやく見つけたと言わんばかりだった(笑)
ベッドの話がでたので、ついでに
「ベッドのマットレスがいい加減古くて
たぶんもう限界ですよ」と言っておいたが、
自分の子供達もずっとこれ使ってるから…と
あまり納得していない様子。真ん中が凹んでいるのに。
多分、次の入居者にそのまま貸すのだろう。
あの音楽家がここに住むのだろうか。
チェックの最後に、台所の床のビニールシートが
黒ずんでるから、そこを掃除するのにも
掃除婦を入れなきゃ!といいだし、埃掃除も含めて、
「掃除婦は1時間15ユーロだから、
2時間の掃除で30ユーロ払ってね」と言った。
日本だったら、経年劣化レベルの話だし、
私が故意に汚したわけでもないし、
こんなもん、請求されないけど。
(フランスの法律を知ろうと強く思った瞬間)
マダムが嫌な感じだったので、
「毎週、この床をアルコールで拭いてたけど?」と
いってみると
「それでもお酢やオイルで掃除しないとだめなのよ」
と言い返される。
ちょっと頭に来て、じゃあなぜ、そうやって掃除する
ものだと今まで全く言わなかったの?と聞いてみた。
入居時に、台所だのトイレだのを、こうやって
綺麗にしておけといろいろ言われていたからだ。
「住宅資材の事なら、私の仕事柄、詳しいけれど
そんなお酢やオイルの掃除法なんて聞いた事無い。
今からお酢買ってきて掃除しようか?」
といってやったら、
じゃあやってみたら!と語気を荒げたマダム。
こんな感じで最初から喧嘩腰のマダムは
非常に感じが悪かったが、
まあ日本でもアパート退去の際、
ワンルームのクリーニング代として
(掃除してあっても、消毒等もするので)
大体7000円くらいは敷金から引かれる。
それより安かったかと思えばいいか。
うーん、私の入居時の状況から考えて、
この人はもう掃除婦いれないだろうと思うけどね…
敷金というか保証金から、水道代という名目でお金を引かれたが
そして、今日、現金で敷金を返すと言ってきた。
(先日のムッシュの話とは違うんだけど…)
その金額が、私が預けた金額より少なかったので
理由を聞くと、
水道を使いすぎているから、その分だとの事。
京不動産にはジャンピエールという会計士が居て
その人が手書きで書いた計算を見せてきて、
これこれの金額だと言う。
その証明になる、管理会社からの請求のペーパーは
2013年の分しか持参してきていなかった。
マダム曰く、自分じゃなくて、会計士が計算したから
よくわからないけど、といってのけた。
一応マダムに説明させてみたが、
その中でおかしなことに、
私が入居する前の2ヶ月分までの数字を
請求に含めていたので、
これは絶対に払えないし、フランス入国日を
パスポートで見せてもいいけど!と怒ってやった。
そうしたら
じゃあこの2ヶ月分は引くからといって、
(その計算もあっているのか怪しいものだが)
新しい金額を提示してきた。
そのペーパーは渡せないが
写真は撮ってもいいというので
その手書きの紙と
2013年の管理会社からのペーパーを全部
マダムの目の前で撮影しておく。
(大きな紙に手書きで、撮影しづらいことこの上なし)
いろいろ納得いかないけど、
もし京不動産から
帰国後に敷金の返金がいつまでも無かった場合、
銀行口座の維持費やら
ストレスやら考えると面倒臭くなってきた…
まあ、毎日じゃないにしても
バスタブにお湯を溜めてお風呂に入れる家だった。
その快適さに免じて?
この支払いを最期に、京マダムとは縁を切ろう。
ともあれ、1時弱くらいで、手続きは完了。
空港までのタクシーを予約した時間に
ほぼぴったりだった。
もっと時間があったら、掃除してやって
掃除代取らせなかったがね(笑)
スケジュールに、もっとゆとり持っておけばよかったな。
それにしても、水道代とかいって、随分とられましたよ?
撮影してきたペーパーの中身は
帰国してから、撮影したものを再度紙に起こして
チェックしてみた。
どうやら京は、
管理会社から年間に請求される費用の「全て」から、
私が今まで支払ったチャージを引き、
足りない分を、保証金からとったようにみえる。
単純に水道代だけ、という計算では無い模様。
水道代だというのなら、それだけ金額出してみろ。
そもそも、いきなりマンションの管理会社の
ペーパー見せられて、
慣れた管理組合の人でもあるまいし、
書類の意味がすぐに全部判る人なんて居ない。
質問すると「計算は自分じゃないから」なんて、
説明不親切にも程があるし、お金の事なんだから
もうちょっと根拠提示と説明義務はあると思うが。
対応に不誠実さを感じる。
フランスで部屋を借りる場合、大抵、
入居者は、家賃+チャージ(管理費)を毎月支払う。
そしてオーナーが、アパルトマンの管理会社に、
管理費(中央暖房があればその費用)と水道代を
支払う仕組みだ。
ついでに言うと、私の管理費の金額が、
このペーパーでは間違って高く計算されていた。
この計算については
向こうにしてみれば損したことになる。
しかし、入居時に私が京に払った事務手数料は、
細かいことだが私が損したことになる。
(家賃+管理費の◯%と支払っているので)
そもそもフランスで、自己所有の物件なのに、
事務手数料を取れる法律になっているのか
知らないが。
結果、金額やら月数やら証拠書類やら、
いろいろ間違ってたり、せこかったり、
どこからつっこんだらいいのか判らない
京不動産マダムでした。杜撰すぎる。
もう計算するのも面倒くさくなってきた。
もう、あの店では借りないな。
まあ、いろんなオーナーが居ると思うし、
掃除代くらいは皆さん退去時に払っているよう
なので、理解できるけど。(言い方がおかしい)
上記の通り、もしも不動産屋に
保証金の返金分を退去日に現金で返すと言われたら
ありがたいように思うけど、
ここは事前に、冷静に、
「保証金から引く費用があるなら、
事前に計算書をください」
くらいは言ってやってもいいのかもしれない。
(今回は、ムッシュの話と違ったし、想定外だった)
マダムのおかげで、だいぶフランス語でキレて
喧嘩できるようになった。
あまり、友人の引っ越しで、こんな費用を
請求された話を聞いた事がないんですが
(うちが珍しくバスタブ付きだったからか?)
まあとにかく、フランス生活の記録として
ここに残しておきます。
縁切り、すっきり!
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