ケ・ブランリー美術館で、欧州の「外」で生まれた芸術を観てみよう!

美術館・博物館
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さて、パリに居ながらではございますが
欧州「以外」、つまりは
アフリカ・アジア・オセアニア・アメリカ大陸の
文明の芸術を集めている
ケ・ブランリー美術館に行ってみました。

フランス人から見た「欧州外」の芸術は
どんな感じでキュレーションされるのか?
日本はどの程度、そして一体何が展示されるのか?
その辺りが、今日の自分の見どころ。

緑化壁が印象的な、建物外観

美術館は、フランス人建築家 ジャン・ヌーベルの設計です。

エッフェル塔方面から歩いていくと、
まずはこの緑化壁が見えてきます。

歩行者と比べると、かなり大きな壁面なのがわかります
花が咲いている箇所も

ここを過ぎると
ガラスばりのメインエントランスが見えてきます。

敷地に入ると、路面に赤いラインが描かれていて
これを辿ればチケット売り場に着きます。

道から見る緑化壁のインパクトが大きいので、
逆に、建物入り口周りの外観が
地味に感じてしまう。

建物の床面をぐっと持ち上げたことにより、植栽が敷地いっぱいに広がる、ひとつながりの庭になっている
美術館の全体模型

こちらの模型でみると、右側手前、
道路側に出っ張っている部分だけが
最初に通りから見えた巨大な「緑化壁」です。

後ろの部分は主に、
赤と黒の箱と、ガラスの立体で構成されています。

まずは常設展から。

足元に光文字のインスタレーションが揺らめく
螺旋通路を通って館内へ。

ゆらめく文字が、小川のよう

館内の案内板も、赤黒がベース。

アフリカ、アジア、オセアニア、南米、
ネイティブアメリカン等の美術品、工芸品が
赤と黒の空間の中に展示されています。

素朴かつダイナミックさを感じられる民芸品から…

カヌーの装飾部品

精緻な技巧に富んだものまで様々です。

この船模型にも、貝などを使った細かい装飾が。

例えば、オセアニアの海洋民族は
船関連のものが多かったりと、
各文明ごとに気候風土にそうものが
発展しているのがよくわかる。

そして、王朝文化、高度な文明が存在すると、
作品の繊細さが一気に増す。
(セーブルでも思った事)

日本の展示は、アイヌの民族衣装と、柿渋を使った染め物の型紙

日本に関する展示は、
独特な柄が特徴の、アイヌ民族衣装と

下の写真がなんなのか、
ぱっと見では全くわからず、
キャプションを読んでみたところ、
「柿渋を使って作る、染め物用の型紙」
なんだそうです。日本人だけど初めてみたかも。

暗めの館内で、ピンボケになってしまいました…

自分は染織工芸に詳しくないので、
柿渋の型紙が有名なものなのか
存じ上げないのですが…
不思議な取り合わせに感じました。

せっかくなら、アイヌと一緒に、琉球の着物、
大和の着物が展示されたら面白そうだけど。

ここでも課外授業の子供たちがいっぱい

パリの博物館、美術館には、
子供たちが学校の授業の一環として
よく見学にきています。
作品の模写をしていることも多いですね。

床にベタ座り、寝っころがり…家に帰ったら、丸ごと洗濯か。

企画展も豊富に開催。レストランには辿り着けず…

常設展の空間は、赤と黒ベース。
企画展の空間は、白がベースになっている模様。

この日は企画展が複数開催されており
その中で「髪の歴史展」を見学してみました。
各民族のヘアスタイルや
アクセサリーの紹介だったのですが
ホンモノの頭髪を見すぎて気持ち悪くなり
お茶もせずに帰ってきてしまいました…
(眺めの良い館内レストランがあったんだけどね)

それにしてもジャン・ヌーベル、
同じパリ市内の「アラブ世界研究所」とも
また全く違う建物を造ったものです。
引き出しがすごい。

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