パリのメトロ。

フランス社会・街並み・建築
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例のネームプレートを作るのに
久しぶりにメトロに乗って
パリ12区の Gare de Lyon駅 に行ってきました。

実はこの駅、
10年程前に私が初めてパリに来たときに
泊まったホテルの最寄駅。なんだか懐かしく
10年前にもここを歩いたな…って場所も見つけました。

私はその当時、インテリア専門学校に通っており
学校の夏休み期間中に
希望者を募って開催される
ちょっとマニアックな研修旅行に参加してみたら
その最終目的地が、ここパリだったのです。

研修旅行の内容は
イタリアはローマからスタートし
北上してスイスへ、
そしてちょっとだけドイツに寄ってから
フランスに入って最後パリに向かうという
全行程を陸路(全部、車)でひたすら移動する
という超絶マニアックなものでした。

いわゆる観光は殆どせず、
建築やインテリアデザインを体感しに、
あちこちで建物や街並ばかりを見まくる旅、
(美術館はいくつか寄りました)

陸路で移動するため
街々の建物がどんな材料で作られているか、
そして各地で採れる建材は違うので
建物の様子が変わっていく様子も
車窓から見ていると分かってくる…
そんな旅でした。

散々旅した後、
最後にたどり着いたパリの印象が、
強く心に残ったのを覚えています。

さて、パリのメトロといえば
治安が悪くてスリ等の被害でも有名ですが
すいてると車内はこんな感じです。

路線によりますが、向かい合わせの席もよくあります。ドア横の折り畳みの席は、混雑してきたら椅子を畳んで立つのがルール。

車両のドアは大抵、自動開閉では無い為、
電車が止まると乗り降りしたい人が
自分で扉を開けます。
(2022年追記:現在は自動ドアの車両も
 だいぶ増えているようです。正直なところ
 開閉レバーもボタンも清掃が行き届いている
 ようには見えないですし、コロナの今は特に
 自動式の方がありがたいと思います…)

メトロの駅構内には
ときどき音楽を奏でている人たちがいます。
ロック、クラシック、ジャズ等ジャンルは様々。
これはちゃんとパリ市営地下鉄に許可をとって
演奏しているもので、オーディションを通った
実力者たちばかりです。
彼らの演奏を気に入ったお客が、目の前の
ギターケースや帽子にコインやお札を入れてゆき
これが彼らの収入源になっています。
(「電車内」で勝手にやってるほうは無許可かも。
 全然レベルが違うので)

これ、10年前より少し減った気もしました。
前はもっと、どこに行っても見かけたものですが
どうなんでしょうね。選抜が厳しくなったのかな?

そして、もう一つ減ったと思うのは、
車内の物乞い。
10年前は、そのGare de Lyonのあたりで
メトロに乗る度、ほぼ毎回のように、
車両の中をジプシーが歩いてきて
乗客に一人ずつ話しかけて物乞いをしていたの
ですが、これを見ない日も結構あること。

10年前、結構これが怖かったんですよね…
車内って逃げ場がないから。
(路線によっては、今でもまだまだ見かけますが)

前にも書いたように、メトロ以外で
街中の路上に寝ている人たちや
パン屋前の物乞いは、いまでも沢山います。

ちなみに今日は雨が降っていたんですが、
道でシートをかぶって
平べったくおまんじゅうのようになって
雨をよけつつ、
地べたにそのまま寝ている人を見ました。
こういう人たちはプロ物乞いではなくて
(実は他所に家を持っていたりする、
 職業物乞いが欧州各地に存在します)
もしかしたら本当のホームレスなのかも
知れませんが、私には見分ける術がありません…。

そして昔からあって、今でも面倒なのは
若い、もしくは小さい女の子の集団が、
 スリをして歩く」というもの。
そういう子達が多い時は、メトロで注意喚起の
車内アナウンスが流れることも。
(スリが今いるって分かってても、逮捕には
 こないけどね)

とにかく小学生、中学生位の女子グループが
ニコニコ英語で話しかけてきたら、
まず鞄を抑えて逃げた方がいいです。

日本人は優しいので
話を聞いてあげようとしたりするため
彼女たちの絶好のカモです。

ちなみに、パリのメトロには、
日本みたいに酔っぱらって寝ているサラリーマン
は見かけません。そんな人がいたらカモられて
即座に身ぐるみ剥がされてしまうので。

いいんだか悪いんだか…。

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