先日の記事の通り、先週月曜日は公害対策のため
奇数ナンバーの車しか走行できなかったパリ。
ちょうど週明けから気温がぐっと下がって
公害物質の化学変化が抑えられたり、
少しばかり雨が降るという幸運も有ったりで、
パリの公害数値はまあまあ改善の方向に。
おかげで火曜からは通常交通に戻っております。
(個人的には、車なくて静かで良かったけど…)
今日23日は、フランスでは市長選挙。
今回の交通規制も、
一部候補のための選挙対策じゃないかとか
いろいろ言われていますが、写真の通り、
パリ中がモヤっていたのは紛れも無い事実。
(実際、視界がすっきりしてきた)
ここ数年、フランスでも市長選の投票率の低下が
懸念されていますが、今回はどうなる事でしょうか。
さてさて。
公害や事件は、家の外だけじゃなかった…。
アパルトマンで漏水、うちが疑われた件。
まずは、うちのアパルトマン。
先日、学校から帰宅したら
どうやらうちの建物内で漏水があったらしく、
1階のスーパーと、
2階に入っている塾らしきオフィスの室内が
えらいことになっていると
管理人さんが焦った様子で話しかけてきました。
最初、私のところが原因かと疑われていましたが、
(学校行ってて留守だったけどね)
調査の結果、うちの隣に長年住んでいる家から
漏水していた事が判明したそうです。
おとなりさんは、どうやら保険で弁償するみたいですが。
なのに、管理人さんは、
その日の昼間、隣家の水道を修繕した会社に、
何故か私からも電話しておけと騒ぐ。
(水道管が二戸で共用にでもなってるのか?
電話の必要性が理解できなかったんだけど…)
一応、留守中のドアに名刺が挟んであった水道会社に
私から電話して、事情を説明したところ、
「わかりました、担当が今いないから、
あとで電話するわね」
と機嫌良く言われ、その場は終了。
………そして、その後一切、連絡はない。
そんなこったろうと思って、
水道会社にメールの連絡もいれたのですが、
そちらも返信無し。
さすがフランス!(←慣れた)
もしまた何かあって、土日にかかると面倒なので
平日のうちに一通り水回りを使ってみたけれど、
階下からの苦情はでませんでした。
ということは、
たぶん我が家は関係なしってことでよさそうです。
…セルフ実験データしか頼るものがないパリ生活。
管理人さん曰く、古い建物だから(築50年越え?)
配管も古いのよ、いろいろ問題があるのよね、
とのこと。
水道の根本的な改修は行なわれず、
そもそも家の建物だけじゃなくても、
パリ中でか、フランス中でか、
水道の水の約2割が、漏水で失われていますと
丁度ラジオで言ってますよ…。
…2割?!
どんな国だよ!
日本って、そこまで漏水してないと思うな。
銀行の天井が落ちた。行く前でよかった。
こんどは銀行。
まさに同じ日、私は銀行に用があって
午後訪問のアポをとっていました。
そうしたら、銀行から連絡が有り
「(私の用件で使う予定だった)お部屋の
天井が落ちてしまって
しばらく当店では
その関連業務がお取り扱いできません」
という連絡が!!!
天井おちる銀行ってすごい。
その瞬間、人が居なくて良かったね。
地震も無いのに落ちる、パリの天井。
結局、他所で用件を済ませましたが、
あと数時間ずれてたら、私も天井の下敷きか?
学校の教室も、天井が落ちてた。
そして学校でも。
そういえば、3週間くらい前、
パリカトでいきなり、急な教室変更があったのです。
その理由がなんとまた、
「その部屋の天井が落ちたから」だった…
………もう一度いう。
そこに居なくて良かった。
建物の設備が更新されない街、パリ
オスマン式建築の並ぶパリは、本当に美しい。
毎日見てても、飽きないくらい。
でも、その素敵な窓の中には、
◾️水道管の超老朽化&頻繁な漏水
◾️隣近所と室内空気を共有してる状態の
超ルーズな吸排気穴
◾️時々崩落する天井や造付家具
そんな状態がパリ全体に広がっている。
(元建築屋的としては、心配すぎる現状)
一ヶ月で2回も、天井落ちに遭遇しそうになり、
更に2フロア下までの漏水を疑われるって、どうよ!
そんなでも、
ぶうぶういいながらも、許せるメンタルがないと
パリでは暮らしていけないのだろう…。
この街並を、そのまま残そうって
思えなくなってしまうのだろう…。
やりようは色々あるけど、お金かかるし、
フランス人、当分やらなさそう。
あるご夫妻が、昔ながらのパリのアパルトマンから
ラデファンスに建つ現代的な住宅に引っ越ししたら
もうパリ市内の古い部屋には住む気がしなくなった…
といっていたことがある。
そりゃ、絶対そちらのほうが、快適で安全だからね。
でもパリのみんながそう思ってしまったら、
この街並は消える…。
また、あるフランス人の女性建築士に
お話を聞いたことがあるのですが、
パリ市内での建築士の仕事となると、
新築案件はそうそう無いので、
主に内装リフォームの工事をやるんだそう。
しかし個人の家はともかく、
例えばパリのホテルやレストラン等
業務用の建物の場合は、
オーナー側には
お金を出してきちんと改修しようという気は
殆ど無いのだそうです。
最低限、ちゃちゃっと直して、終了。
何故なのか?
それは、
そんな修繕しなくても、
パリには毎年いくらでも観光客が来て、
高かろうとお金を払って滞在して行くからだ!
よって、彼女が素敵な内装改修を提案しても、
「必要ないよ、なんでそんな事しないとだめなの?」
って、本当に言うんだそうです。
(だからパリのホテルは、内装がボロくても高い)
そうだよね〜
日本でも、なんでお金かけて改修するかって、
やらないとお客が来ないからやる訳であって。
フランス人の建物オーナーに、
高品質な設備や内装にしようって動機が無いのも
当たり前か。そんな投資は、金銭的に意味がない。
恐るべし、パリという街の、商品価値!!!
そんなわけで、
より快適にする為の改修がされてないのはともかく、
それ以前に、そもそも無事に過ごすのだって、
運や何かのおかげさまだ。
最終的に、無事だったら、もう何でもいいかなあ。
自分、だんだんフランス化してきた。
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