南伊旅2:シシリアの州都、パレルモ。

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シシリア島は、
四国よりちょっと大きいくらいの島で、
その州都がパレルモという街です。

シシリア島には、
最初にギリシア人が住み付き、
その後ローマ帝国に支配されるようになります。

西ローマ帝国が476年に滅亡すると、
ちょっとイスラムが入ってきて、
またすぐ居なくなる。

その後は北の海賊、ノルマン人達が
暖かい土地を求めてこの島にやってきたり
(そりゃ北に比べれば快適だ)
スペインのアラゴン家や
フランスのアンジュー家が入ってきたり…
(シシリアって人気エリア?)

そんな歴史の影響で、
色んな文化が混ざった街。
建物や装飾、看板に、
文化ミックス具合が見て取れる。

例えばここ。元々イスラムの建築だったところに、キリスト教の装飾が施されている。スペインのコルドバの建築を思い出します。
イスラムの幾何学模様、キリスト教の具象画が同居する空間

世界遺産ノルマン王宮。イスラム、ビザンチン、そこにノルマン。

パレルモの街には、
ビザンチン文化も混ざっていて、
ノルマン王宮やカテドラルのモザイクタイルは
ビザンチン様式です。
石の上に金箔を貼り、
その上にガラスコーティングをする
タイルの装飾は、
かなり重厚な色合いで、
独特の雰囲気に包まれています。

ノルマン王宮 パラティーナ礼拝堂。一面のタイル装飾に、どっしりとした重厚さを感じる

王宮の建物外観はノルマン様式
タイルはビザンチン(東ローマ帝国)
天井はイスラムの洞窟スタイルデザイン
(アルハンブラ宮殿みたいな)。

すごい文化ミックス。

ポリテアマ劇場

こちら、イタリア共和国の統一記念として
1874年に建てられた「ポリテアマ劇場」は
ポンペイの建築を真似たもの。
ポンペイだから古代ローマ様式

パレルモの街中

イタリアの中でもパレルモは、経済的に苦しい地域の一つ。(2020年、コロナ初期にはスーパーでの略奪も発生)

街の普通の商店の雰囲気が
少しアラブっぽくて、
スペイン南部の街に似ています。

Sicilのフォントアラブ風。

パレルモから少し内地に入った
モンレアーレの街も、
スペイン南部の雰囲気に似ています。

車道とか関係なくぶらぶら歩いているところも、なんともおおらか

世界で3番目に大きいオペラ劇場「マッシモ劇場」

世界で3番目に大きいオペラ劇場
「マッシモ劇場」は、
曜日により内部見学も可能。
(世界一は、パリのオペラガルニエ)

ちなみにこの劇場には、マフィオーゾ専用の、秘密の部屋が存在する。
この日はオペラの舞台衣装展をやっていました。天井に雨漏れのしみが見えるが、きにしない。おおらか。
こんなふうに柵もなく、そのまま展示されているあたり、パレルモのおおらかさを感じます
パレルモ大聖堂。これも世界遺産

シチリアの教会は「檀家制」

世界遺産のモンレアーレ大聖堂で、地元の方の結婚式に遭遇

パレルモの街だけで400もの教会が有り、
日本でいう「檀家方式」をとっています。
住民は必ずどこかの教会に所属し、
これに入っていないと生活していけないという、
カトリック信者9割の国、イタリア。
(日本も江戸時代はそうでしたね。)

笑えるのは、どの教会にも懺悔室はありますが、
なんと懺悔内容の9割が不倫問題。
流石、愛の国イタリア。

ノルマン様式の建築、モンレアーレ大聖堂

12世紀建築の修道院。
ここは修道僧達が無言で歩く「沈黙の回廊」。
(2015年に世界遺産になりました)

シシリアといえばレモン

ランチは豚肉のレモンソース添え。
レモンと塩のあっさりした味で
悪くないです。
シシリアレモンも特産品ですからね。
名物のアランチー二もいただく。

アランチーニがピンボケ…
Ristorante Cincin メニュー

デザートには、
地元の無農薬ぶどうを頂きました。
皮ごと食べられて、
昔ながらの自然なぶどうの甘みがあります。
(写真撮り忘れました…)

パレルモの老舗カフェ、Spinnato

午後の街歩きで、
パレルモの由緒あるカフェ、Spinntato へ。
1860年…ナポレオン三世とオスマンが
パリ大改造をやっている頃からあるそう。
クラシックな内装で、落ち着ける空間でした。

Antico Caffe Spinnato
雨のテラスにも、趣きが。
手前がエスプレッソグラニータ。スイカやイチゴのグラニータもあります。
色とりどりのショーケース
地元の子供かな?

シシリア名産、リコッタチーズも忘れずに。

夕飯の前菜は、
サーモンクリームソースのファルファッレ

見た目はシンプル

メインにターキーとポテト、
ブロッコリのクリームソース。

デザートは、
シシリアの名産のリコッタチーズを使った
チーズケーキ「カッサータ」。
リコッタチーズは、脂肪分が少なく、
料理にもお菓子にも重宝します。

南イタリア菓子らしい、シンプルなケーキ

薄暮の雨のパレルモ

この時間帯は、モノクロで撮るが好い。

雨上がりのモノクロって、何でこんなに心に染みるんだろう。

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